「ふぞろい流採点基準」ってどのくらい正しいんだろう?
こんにちは。中小企業診断士のまっころです。
中小企業診断士の二次試験をふぞろいシリーズで勉強する人にとって、「ふぞろいの採点がどの程度正しいのか?」は共通の疑問ではないでしょうか。
本記事では、私が実際に受けた平成30年度の二次試験の再現答案を元に、
- 実際の点数
- ふぞろい流採点基準による採点
の比較検証をしたいと思います。
まずは事例Ⅰです。
事例Ⅱ~事例Ⅳも公開中です。
ふぞろいシリーズではキーワードごとに点数が付きます。
- 点数が付いたキーワードに青いマーカー線
- キーワードの右上に点数3←この場合は3点
を付けてあります。
先に書いておくと、実際の点数は57点でした。
合格点ではありませんが、個人的にはまずまずです。
では再現答案です。
再現答案
第1問(配点20点)
研究開発型企業であるA社が、相対的に規模の小さな市場をターゲットとしているのはなぜか。その理由を、競争戦略の視点から100字以内で答えよ。
理由は、厳しい環境が続く1中、①大手の競合が少ない規模の小さな市場4に、②経営資源を集中させ3、③コアテクノロジーのセンサー技術で他社を圧倒6し、④ニッチトップを目指す戦略3を取った、からである。
ふぞろい流採点基準による採点:17点 / 20点
第2問(配点40点)
A社の事業展開について、以下の設問に答えよ。
(設問1)
A社は創業以来、最終消費者に向けた製品開発にあまり力点を置いてこなかった。A社の人員構成から考えて、その理由を100字以内で答えよ。
理由は、①従業員の約9割を技術者6が占めており、営業やマーケティング活動を行うことができず最終消費者のニーズを拾うことができない5、②センサー技術以外の強みが無く、最終製品を作るノウハウがない5、ためである。
ふぞろい流採点基準による採点:16点 / 20点
(設問2)
A社長は経営危機に直面した時に、それまでとは異なる考え方に立って、複写機関連製品事業に着手した。それ以前に同社が開発してきた製品の事業特性と、複写機関連製品の事業特性には、どのような違いがあるか。100字以内で答えよ。
違いは、従来の事業は、一度の販売で取引が完了する売切り型4だったのに対し、複写機関連製品事業は、一度取引が始まれば継続的な受注が見込める4ため、継続して収益が発生し、経営の安定化に繋がる3点である。
ふぞろい流採点基準による採点:11点 / 20点
第3問(配点20点)
A社の組織改編にはどのような目的があったか。100字以内で答えよ。
目的は、事業部別組織から機能別組織に変更・改編することで、①部門ごとに専門化していた知識を共有化3し、②技術者を集約して重複業務を無くし4、③部門長を役員が兼任1して開発に注力する体制を整える、ためである。
ふぞろい流採点基準による採点:8点 / 20点
第4問(配点20点)
A社が、社員のチャレンジ精神や独創性を維持していくために、金銭的・物理的インセンティブの提供以外に、どのようなことに取り組むべきか。中小企業診断士として、100字以内で助言せよ。
取り組むべきは、①開発の失敗を評価・表彰する制度を作る、②プロセス評価を取り入れ、長期的な成果に繋がる取り組みを促す4、③貢献した従業員には社長自らが直接表彰する、等でモチベーションの向上3を図る。
ふぞろい流採点基準による採点:7点 / 20点
得点
実際の得点との差はわずか2点。かなり正確と考えて良いのではないでしょうか。
当日の感想など
私は諸事情で模試を受けられませんでしたので、80分という制限時間付きで初見の問題に挑むのは初めてでした。
その初めての事例Ⅰ、心臓バクバクで挑みました。
実際の点数は57点だったわけですが、その点数を知った時、個人的に「事例Ⅰとしてはまずまずの点数」と思ったものの、当日の手応えとしては「65点くらいは取れている」と感じていました。
なので、「思ったより悪いな」と感じました。
二次試験は、手応えと結果が比例しませんね。
事例Ⅰが終わった後は、とりあえず全てのマスを埋められたことにほっと一息。
事例Ⅱまでの休憩時間にツイッターで「難しかったよね!」「だよね!」の応酬をしてました(笑)
事例Ⅰは手応えが無いことも多いと思います。
手応えが無くても、「事例Ⅰは手応えが無くても大丈夫」と思い込むことも大事だと思います。
この解答に至るまでの勉強の経緯はこちら。
一次試験に合格してから二次試験に合格するまでの2か月半を、事細かに書いています。