二次試験が終わったらするべき2つのこと【再現答案作成】【個人情報の開示請求】

二次試験が終わったらするべき2つのこと【再現答案作成】【個人情報の開示請求】

こんにちは。中小企業診断士のまっころです。

 

今回は、二次の筆記試験が終わった後、やっておいた方が良い2つのことについて、書いていきたいと思います。

 

長い学習期間を終え、ようやく乗り越えた二次の筆記試験。

 

ゆっくり休みたいところだとは思いますが、

  • 再現答案の作成
  • 個人情報の開示請求

の2つだけは、今後のためにぜひやっておきましょう。

 

再現答案の作成

再現答案とは?

再現答案とは、二次試験で自分が解答した内容を、試験終了後にできる限り思い出してもう一度書いたものです。

 

ただし、解答用紙に書く必要はありませんし、そもそも手書きである必要はありません。

 

パソコンで、Wordやメモ帳に書いて保存しておけば良いと思います。

 

二次試験の解答用紙は提出してしまいますから、手元には残りません。だから何を書いたかは、自分の頭の中の記憶にしか残っていませんよね?

 

この頭の中の記憶、あっという間に消えていきます

 

当日中でもまあまあ怪しいですし、1日経つと更に怪しい。2~3日経つと絶望的です。細かいなところはほぼ忘れてしまっていると思った方が良いです。

 

なので、解答した内容をもう一度書き、手元に残しておくのです。

 

再現答案を作っておかないと、自分が書いた解答は、確実に、絶対に忘れます

 

再現答案は何のために作るのか?

さて、何のために作るのでしょうか?

 

主な理由は3つ。

  • 口述試験対策
  • 自己採点をするため
  • 自分の強み弱みを把握するため

です。

 

その3つの理由を、細かく書いていきます。

 

再現答案を作成する理由①:口述試験対策

筆記試験に合格した人は、その合格発表の約1週間後に口述試験があります。この口述試験に合格することで、ようやく二次試験に合格したことになります。

 

筆記試験に合格した人は、まだ合格者ではなく「口述試験を受ける権利と得た人」です。

 

この口述試験。ご存じの方も多いと思いますが、ほぼ受かる試験です。合格率は毎年ほぼ99%~100%です。

 

時間通りに試験会場に行けば合格と言っても過言ではありません。

 

ただ、万が一落ちてしまうと、翌年は二次試験を筆記試験から受ける必要があります。二次試験2年目の人は、なんと一次試験からのチャレンジになってしまいます。

 

絶対に落ちるわけにはいきません。

 

そして、口述試験を受けるのは、ほぼ全員が初めてです。

 

そりゃそうですよね。これまで口述試験を受けた人は、とっくに中小企業診断士になっているはずです。

 

なので、皆、それなりに準備しますし、当日の試験会場もピリピリムード。準備はした方が良いと思います。

 

さて、口述試験の内容ですが、その年の筆記試験の事例Ⅰ~Ⅳから出題されます。

 

事例Ⅰ~Ⅳの企業について、

  • 筆記試験とは違った切り口から
  • 筆記試験で問われた内容をもう少し掘り下げて

問題が出されます。

 

そして、口述試験では、筆記試験の「与件文」に相当するところはありません。いきなり「A社は、○○ですが、○○するためにはどのような施策が考えられますか?」と質問されます。

 

私が受けた口述試験の内容はこちら。「口述試験の再現解答」です。これを残している人は少ないと思いますので、ぜひ参考にしてください。

口述試験の1日【当日の再現解答あり】

 

さて、いきなり「A社は」と言われて、「A社って何ですか?どこのA社ですか?」と聞くことはできません(笑)

 

筆記試験の内容をしっかり把握しておく必要があります。具体的には、事例Ⅰ~Ⅳの、

  • 与件文
  • 設問文
  • 解答

を把握しておく必要があります

 

この中で、与件文と設問文は(持ち帰ることが可能な)問題用紙に書かれていますし、万が一失くしたとしてもネット上にすぐアップされますから問題ありません。

 

ですが、解答だけはどこにもありません

 

与件文と設問文がありますから、イチからもう一度解きなおしても良いのですが、ものすごく大変だと思いませんか?

 

口述試験の対策用に、再現解答を作成しておくことをお勧めします。

 

再現解答を作成する理由②:自己採点をするため

2つ目の理由は、自己採点をするためです。

 

二次の筆記試験終了後から合否発表までの期間は約1か月半。まあまあ長いです。

 

自己採点をしたくなりますよね?

あれ?なりませんか?

 

再現解答があれば、各予備校の模範解答や、他の受験生の解答(ネット上に解答をアップしている人も多いです。私もその1人でした)と比べて、なんとなく自己採点ができてしまいます。

 

予備校に通う人は先生からの評価も聞くことができるかもしれませんし、しっかり評価してくれるところもありますよね。(ちなみに私も、本試験の「予備校の評価サービス」に関わることになりそうです)

 

私は、自分の自己採点をしないと気になって気になって仕方がない性格なので、予備校の模範解答はもちろん、ネット上の色々な解答を見て、自分の解答と比較していました。

 

私と同じような性格の人は、再現解答が無いとモヤモヤしますよ。

 

「自己採点はしない」という人もいると思いますし、そもそも正式な解答は発表されないわけですから、あまり意味のない行為ではありますが・・・。

 

再現解答を作る理由その③:自分の強み弱みを把握するため

最後はこれです。自分の強み弱みを把握するためです。

 

「試験が終わった後、自分の強み弱みを把握してどうするの?」と思いますか?

 

これは・・・、悲しいことですが、来年のためです。

 

先ほど挙げた2つの理由、

  • 口述試験対策
  • 自己採点をするため

というのは、実は大した理由ではありません。

 

再現解答を残しておかなくても、口述試験対策はいくらでもやりようがあります。

 

また、自己採点なんてやってもやらなくても結果は変わりません。

 

ただ、もし試験に落ちてしまった場合、事情が変わってきます。

 

落ちてしまった場合、来年も再チャレンジする人は多いですよね。

 

自分の強み弱みを把握することは、再チャレンジする上で最重要

 

本試験という緊張感の中、80分間でどんな解答が書けたのか。これが来年を目指す場合のスタート地点になります。

 

これを把握せずに勉強を始めるのは、かなり無謀です。

 

例えば、ある場所に行きたくて地図を見てるのに、自分のいる場所が分かっていないのと同じ。どこをどう進めば良いか分からないと思います。

 

二次試験が終わった後、しばらく休む人も多いと思いますが、再現解答を作っておくことで、勉強を開始したときに大いに役立つと思います。

 

落ちたら撤退と決めている人以外は、ぜひ作っておきましょう。他の受験生との明確な差になります。

 

再現答案の作り方

特に決まった作り方はありません

 

どこかに提出するわけではありませんので、パソコンで作成しても問題ありません。というか、パソコンの方が良いと思います。

 

思い出しながら書きますので、修正できた方が良いですし、テキストデータで残しておきたいですしね。Wordやメモ帳に書いておけば良いでしょう。

 

その際、文字数をカウントする必要がありますので、文字数をカウントするウェブサイトがあると良いですね。

 

どこでもいいんですけど、ここなんていかがでしょうか?

 

本試験で問題用紙に書き込んだメモや、与件文へのライン引きを参考に、記憶を辿りながら書いていきます。

 

解答用紙は手書きですので、行の最後の句読点は1文字に含まれないなどの違いもあり、注意しながら書いていきましょう。

 

何度も言いますが、マジで忘れてるので、早めに書いた方が良いです。

 

個人情報の開示請求

個人情報の開示請求とは?

「個人情報の開示請求」というタイトルが分かりづらいのですが、要は、試験当日の自分の得点を教えてもらうことです。

 

これは、二次試験の合否発表までは出来ませんので、早くても令和元年12月25日(水)以降に行う必要があります。二次の筆記試験の合否発表後ではありませんので、注意が必要です。

 

二次試験特有の制度と思われがちですが、実は一次試験の開示請求も可能です。二次試験の開示請求のついでに請求可能ですので、一緒にいかがでしょうか?

 

私が開示請求を行った際に実際に届いた書類です。書き方が独特ですが、試験を受けた方なら一目でわかると思います。

 

個人情報の開示請求をする理由

個人情報の開示請求をする理由は、来年の試験ためです。再現答案と開示請求による自分の点数が、来年に向けた勉強のスタート地点になります。

 

なので、合格した人はあまり関係がありません。しなくても良いと思います。

 

私は、単純に自分が何点取れたのかを知りたかったので、行いました。

 

開示請求の方法

開示請求の方法は、結構分かりづらいです。

 

中小企業診断協会の奥の奥、以下のページの一番下に、ひっそりと掲載されています。

https://www.j-smeca.jp/contents/013_c_faq/001_faq_shiken.html

 

「中小企業診断士試験にかかる保有個人情報の開示請求の申請手続きについて」というWordファイルがダウンロードできますので、それを読んで必要な書類を揃えていきます。

 

簡単にまとめると、

  • 直近5回以内の試験結果が請求できます
  • 以下のものが必要です
    • ダウンロードしたWordファイルの最後についている「保有個人情報開示請求申請書」 
    • 身分証明(運転免許証やマイナンバーカードなどのコピー)
    • 住民票の写し(コピー不可)
    • 返信用封筒と404円分の郵便切手(定形郵便84円と簡易書留郵便320円の合計です。消費税が10%になった影響で値上がりしていますので、ご注意ください)
    • 送るための封筒と切手(送る際も簡易書留で送る必要があります)
  • 訪問して請求することも可能。ただし、アポイントが必要ですし、回答は郵便で送られてくるそうです。

 

申請時の注意点

「直近5回以内の試験結果」が請求できるのですが、二次の筆記試験の合否が発表された段階ではその年の二次試験はまだ終わっていません。口述試験が残っています。

 

よって、そのタイミングでは、その年の二次の筆記試験は直近5回に含まれません

 

その年の二次の筆記試験の開示請求をするためには、12月末頃の二次試験の合否発表後に請求する必要があります。

 

私はその点に気付かず、筆記試験の合格発表後の12月中旬に申請し、対応を後回しにされました。その結果、通常は遅くても1か月程度で届くところを、2か月近く待たされました。

 

結果が全然届かないので協会に問い合わせをしたところ、「ルール通りの申請が優先です。ルール違反の人は後回しです」というようなことを言われてしまいました。

 

先ほどと同じ画像です。よく見ると「平成30年12月18日付けで請求のありました・・・」になっていますよね。平成30年度は、二次の筆記試験の合否発表が12月7日、口述試験の合否発表(要は、二次試験全体の合否発表)が12月25日でしたので、合否発表前に申請をしてしまったことになります。本当はルール違反だそうです。

 

若干分かりづらい点はありますが、自分の点数が把握できる良い制度です。ぜひ利用してください。

 

さいごに

二次試験の終了後にやらなければらならない2つの内、重要なのは再現解答の作成です。

 

できれば当日、遅くとも翌日には作成しておきましょう。それが終わればとりあえず二次の筆記試験は完全に終了です。

 

お疲れ様でした!

 

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