こんにちは。中小企業診断士のまっころです。
何をどう勉強したら良いのか、よく分からない中小企業診断士の二次試験。
つかみどころがない試験と、よく言われます。
独学の人はもちろんのこと、予備校に通っている方にとっても、非常に勉強しづらい資格だと思います。
でも、実は、中小企業診断士二次試験の勉強法は、3つに分けることでちょっとだけわかりやすくなります。
全体を俯瞰してみることができます。
あなたが今、勉強している方法も、これからお話しする3つのうちのどれかに当てはまるはずです。
これらをバランス良く勉強することが合格への近道です。どれかに偏ってしまうのは、あまり良くないと思います。
では、その3つについて、書いていきたいと思います。
二次試験の3つの勉強法とは
早速ですが、3つの勉強法は以下の通りです。
- アウトプットする
- インプットする
- 考える / 分析する
とてもシンプルですね。
あれ?もしかして拍子抜けしましたか?
でも、これをバランスよく勉強できていない人って、結構いるんじゃないかなぁと思っています。
例えば、
- 過去問ばかりやって満足している(アウトプットしかしていない)
- 中小企業白書を読んだり、一次試験のテキストの見直しに多くの時間を割いてしまう(インプットに時間を使いすぎ)
- 過去問をやった後の見直しに、時間をかけていない(考えたり、分析していない)
- 参考図書を読んだだけで満足してしまう(インプットがアウトプットに生かせていない)
というような人です。
あなたも心当たりはありませんか?
これから3つの詳細を書いていきますので、ご自身の勉強を見直してはいかがでしょうか?
二次試験の勉強法その①:アウトプットする
3つの中で最も重要な、アウトプットから行きます。
正直言うと、
- インプットは一次試験に合格した人ならできているはずですし、
- 考えたり分析したりは、アウトプットしながらでもできます。
なので、アウトプットしかしていない人も、一定数合格できてしまっているはずです。
でもそういう人たちは、
- 一次試験の内容がしっかり頭に入っており(しっかりインプットできている)
- アウトプットしながら考えたり分析できている
ということなので、アウトプットしかしていないわけではありません。
ということを前提に、書いていきますね。
過去問をやる
最も重要なアウトプットの勉強法です。
これをやらずに合格した人は、恐らくいないと思います。
もしいたとしても、絶対に真似すべきではありませんね。
二次試験の勉強は、過去問に始まり過去問に終わります。
最も重要な勉強法ですね。
解答の型を身に付ける
いきなり過去問をやっても、全然書けないことが多いと思います。
私も勉強し始めた当時、こんなツイートをしていました。
ヤバいヤバい2次の過去問ヤバい。
書けないやつは全く書けない。ふぞろいの解答例、
なにこの人たち、天才?— まっころ@中小企業診断士 (@maccolock) August 9, 2018
解答の型を身に付けることも、重要なアウトプットの訓練だと思います。
2つのお勧めの方法をご紹介します。
その①:使えるフレーズを増やす
完全独学による合格体験記 その3でも書いているのですが、ボキャブラリーが足りないと書けません。
赤ちゃんが言葉を話し始めるのと、同じルートをたどると良いと思います。
単語→フレーズ→文章の順で身に付けていけば、それが解答の型になるのではないかと考えたのです。
赤ちゃんが言葉を話すまでって、
- まず「単語」を話し始める
- 例:パパ、ママ、わんわん(犬)
- その後、「単語」が「フレーズ」になる
- 例:ママ、好き。わんわん、いた。
- 最後に、「フレーズ」が「文章」になる
- 例:ママ、わんわんがあそこにいるよ。
こんな感じですよね。で、「徐々に文章が高度になっていく」というのがあると思います。
なので、
- まず「単語」を使えるようにする
- 例:権限委譲、モラール
- その後、「単語」を「フレーズ」として使えるようにする
- 例:権限委譲によりモラール・従業員満足度を向上
- 最後に、「フレーズ」を「文章」にできるようにする
- 例:権限を大幅に委譲することで、従業員のモラール・満足度を向上させ、離職率の低下を図る。
という訓練をしようとしました。
私が作った「使えるフレーズ集」を公開していますので、参考になれば。
「フレーズ」が使えるようになれば、「フレーズ」を「文章」にするのは、それほど難しくないと思います。
その②:写経する
これも切り口は違いますが、
- アウトプットの訓練
- まずは物真似でもいいから、書いてみる
ということです。
「ふぞろい」などを模範解答に、とりあえず丸写しするという方法です。
ただ、あまり頭を使わない勉強法なので、やり過ぎは禁物。最初の内だけが良いと思います。
二次試験特有の表現やノウハウを覚える
解答の型と近いところがありますが、二次試験特有の表現とか、うまくまとめるノウハウってありますよね。
例えば、
- オウム返しで書き始める(原因を書けと言われたら「原因は~」、課題を書けと言われたら「課題は~」と書き始める)
- いくつか論点を書くときは、①~~、②~~と書く
- 100文字以内なら論点を2~3つは入れる
みたいなやつです。
これも覚えたほうが良いですね。
二次試験の勉強法その②:インプットする
さて、アウトプットはこれくらいでしょうか。次は、インプットについても書いていきます。
先ほども書きましたが、基本的に、一次試験に受かっている時点で、新たにインプットすべきことはありません。
とはいえ、一次試験の範囲は全て完璧に理解したという人もそれほどいないでしょうから、必要に応じて知識をインプットする必要があると思います。
注意してほしい点は、あくまで必要な時に必要な知識をインプットすることです。
たまに、「二次試験の勉強は、一次試験の復習から始めるべき」とか言う人がいますが、絶対に違います。
一次試験の復習
さて、二次試験の勉強は、一次試験の復習から始めるべきではありませんが、復習しないといけない点が出てくることがありますよね。
そんな時は、二次試験用のテキストを使いましょう。
時間もない中、一次試験のテキストから、二次試験に必要な項目を探したりするのは効率が悪いです。
お勧めは、いわゆる
- まとめシート
- 全知識
- 全ノウハウ
の3冊です。
参考図書を読む
参考図書を読むのもお勧めです。
特に、事例Ⅱの出題者(という噂)の岩崎邦彦先生、
- 小が大を超えるマーケティングの法則
- スモールビジネス・マーケティング
の2冊は、どちらか1冊だけでも良いので、読んでおくことをお勧めします。
事例Ⅱの出題の傾向や、どういう解答が適しているかということが分かります。
「え、出題者に忖度するの?」と思う人もいるかもしれませんが、ここは素直に読んでおいた方が良いと思いますよ・・・。
あと、事例Ⅲの参考図書として、
- ザ・ゴール ー 企業の究極の目的とは何か
も定番です。
ただ、めちゃくちゃページ数が多く、私は購入したものの結局は読めませんでした。
試験後に漫画版があると知り、「1」だけ購入して読みましたが。
二次試験直前は勉強だけで手いっぱいなので、余裕が無い人は漫画版をどうぞ。
中小企業白書を読む
えーとですね、私は一切読まなかったので、何とも言えません。
読みたい人は読んだらいいと思います・・・って適当すぎますね、すみません。
二次試験の勉強法その③:考える、分析する
さて、ここからが重要です。
ここまでで、アウトプットとインプットについて書いてきましたが、この2つについてはある程度、誰もができていることなんじゃないかなぁ、と思います。
でも、ここからは違います。ということは、ここで差が付くということです。
アウトプットとインプットをやりながら、自然と考えたり分析できたりできる人は良いですが、そうでない人は、これから書くことができているかどうか、チェックしてみてはいかがでしょうか?
過去問をやった後の見直しをちゃんとやる
めちゃくちゃ重要です。
二次試験の勉強は、
- 過去問をやる
- 答え合わせをする
- 間違えたところをしっかり覚える
というような勉強ではありません。
答え合わせの元となる模範解答はちゃんとした解答かはっきりしないし、解答の仕方を覚えたって仕方がありません。
(型を身に付けるのは意味がありますよ!)
模範解答を見ながら、
- 自分の解答とどう違うのか
- 与件文のどの部分を引用すべきだったのか
- どの知識を使えば模範解答に近づけるのか
など、問題と向き合ってじっくり考える必要があります。
目安としては、(私の感覚で申し訳ないですが)、問題を80分かけて解くとして、最低でも半分の40分くらい、下手したら80分くらいかけて、見直しをするくらいが良いのではないかと思います。
完璧な答案を作る
これもかなり効果がある勉強法なので、お勧めします。
過去問を解いて見直しをした後に、自分が完璧だと思える答案を作ります。
テキストでもネットの情報でもなんでも参照して良いですが、模範解答の書き写しはダメです。
(先ほど書いた写経とは目的が違います。)
初めのうちは、テキストやネットの情報を見ても完璧な答案を作るのは難しいです。
当たり前ですが、テキストやネットの情報を見て良い解答が書けなければ、試験本番では絶対無理です。
早い段階で、この勉強をすると良いと思います。
ファイナルペーパーを作る
ファイナルペーパーとは、それぞれの事例の要点を1枚の紙にまとめたものです。
試験直前に見て、最後の確認をするために作るそうで、たしかに私も試験直前に確認用に見ましたが、むしろ作る過程で自分の頭の中を整理する効果が絶大でした。
私はこのファイナルペーパー作りに、23時間もの時間を費やしましたが、充分に役に立ちました。
10日ほど過去問を離れて、分析・ファイナルペーパー作りをしてました。事例4は過去問やってましたけど。
事例1〜3の分析・ファイナルペーパー作りが終わったところで初見の過去問に挑戦。
ここで合格レベルの解答が書けないとヤバイっす。大丈夫かな…。
— まっころ@中小企業診断士 (@maccolock) October 5, 2018
10月5日という直前期(この年の試験は10月21日でした)に、10日間も過去問をやらずにファイナルペーパー作り。
役に立ちましたが、本来はもう少し早く取り組むと良いと思います。
私の各事例の分析を、以下の記事でまとめています。実際に作ったファイナルペーパーもPDFでダウンローとできますので、ぜひご参考に。
ただ、改めて書きますが、ファイナルペーパーは自分で作るからこそ意味があると思うので、念のため。
普段から二次試験のことを考え続ける
二次試験の勉強期間中は、寝ても覚めても試験のことを考えていたと思います。
休日にお出かけしてもこんな感じ・・・。
今日は初めてせともの祭に来てるんだけど、事例2のモデルになりそうな祭だな。。。さて、せっかくなのでどう助言するか、考えながら回ろうかな。
— まっころ@中小企業診断士 (@maccolock) September 9, 2018
今日は3歳の息子とストライダーカップに参加。事例2で出てきそうな参加型イベントですねぇ。
— まっころ@中小企業診断士 (@maccolock) October 14, 2018
ブログも読み漁りました。その経緯で様々な情報を得ることができて、それを元に更に考えることで、試験の役に立ったと思います。
なので、あなたがこのブログを読んでいる今、正にこの時間も有意義な時間なんです。
なんなら、他の記事もたくさん読めばいいと思います。
※以上CMでした。
さいごに
さて、長々と書いてきましたtが、いかがでしょうか?
3つの勉強法である、
- アウトプットする
- インプットする
- 考える / 分析する
バランスよくできていますか?
どれが欠けてもダメ。今一度、自分の勉強法の棚卸をしてみることを、お勧めします。