振り返る。科目ごとの勉強法 〜財務・会計〜

振り返る。科目ごとの勉強法 〜財務・会計〜

こんにちは。まっころです。

全7回に渡り、私が行った一次試験の科目ごとの勉強法を書いていきたいと思います。今回は財務・会計です。

その他の科目はこちら。

企業経営理論

運営管理

経済学・経済政策

経営情報システム

経営法務

中小企業経営・中小企業政策

勉強時間と得点

総勉強時間

40.6時間

勉強時間内訳

  • スピテキ:22.5時間(55.4%)
  • スピ問:16.0時間(39.3%)
  • 過去問:2.1時間(5.3%)
Chart by Visualizer

得点

  • 平成29年度:76点
  • 平成30年度:64点

反省など

過去問への取り組みがびっくりするほど少ないです。

1年目は過去問の重要性を理解せず、テキスト&問題集だけで試験に挑みましたので、過去問への取り組みはゼロです。2年目は、この科目は合格していたこともあり、他の科目を優先したため過去問をあまりやれていません。

それでも高得点が取れたのは、この科目では計算問題が重要であり、スピ問でしっかり対策ができたからだと思います。

平成29年度の高得点は、この年は大幅に易化した年であったことも、大いに関係があると思います。

科目の特徴

財務・会計は、ヒト・モノ・カネ・情報という企業のリソースの中で、「カネ」に焦点を当てた科目です。

財務諸表を分析したり、原価を計算したり、投資の判断をしたりする知識が求められます。

一次・二次を通じて、得意・不得意の差が最も出やすい科目ではないでしょうか。私は幸運にも得意な方でした。

簿記との関連

簿記資格との関連が強く、「日商簿記2級レベルを持っていると有利」と言われますし、「診断士試験に合格するためにまずは簿記2級を受験する」という人もいますよね。

ただ、簿記の勉強が診断士試験に直結するかというと、そうでもありません。

簿記の範囲はその名の通り「帳簿記入を行い、決算書を完成させる」までを求められます。診断士はそこから先の「完成した決算書を読み解く」力が求められます。

簿記の学習は無駄が多いです。

「仕訳問題は簿記3級の知識で充分」ですが、「原価計算は2級の勉強が必要」です。更に一次・二次を通じて重要な分野である「キャッシュフロー計算書は1級にならないと出てこない」のです。

キャッシュフローを理解するために簿記1級を目指すなんて、とてもじゃないがお勧めできません。

財務と会計

財務・会計はその名の通り、「財務(ファイナンス)」と「会計(アカウンティング)」を扱う科目なのですが、どこまでが財務でどこからが会計か、改めて聞かれるとよく分かりません。

と思ってスピテキを見直したところ、『財務と会計の分け方には諸説あり』とのことでした。あまり気にしない方がいいと思います。

B/S&P/Lとキャッシュフロー計算書

財務と会計の分け方はよく分かりませんが、私の中では「B/S&P/Lとキャッシュフロー計算書」は明確に考え方が分かれていました。

違いは費用についての「発生主義」と「現金主義」の違いです。

例えば、固定資産を購入した場合、B/S&P/Lは購入した時点では何も発生しません。「現金」が「固定資産」に変わるだけですよね。ただし、使っていく内に「減価償却費」が費用として計上され、その分の利益が減少します。

キャッシュフロー計算書では、購入した時点で現金が出ていきます。使っていく内にかかる「減価償却費」は、その費用の分だけ節税効果(タックスシールド)が発生し、キャッシュインと同じ効果があります。

同じ現象を説明しているはずなのに、片方は費用で片方はキャッシュイン。ここを早い内に理解しないと、後々苦労すると思います。

キャッシュフロー計算書の重要性

上でも書きましたが、B/S&P/Lとキャッシュフロー計算書の考え方の違いを、早いうちに理解しておいた方がいいと思います。

私がキャッシュフロー計算書について腑に落ちたのは、「企業の倒産」について、理解した時でした。

企業はいくら赤字でも倒産しません。B/Sで債務超過になっていたら流石にまずいですが、P/Lがいくら赤字になっても倒産しないんですよね。

ではいつ倒産するか?「現金がなくなった時」です。

これに気付いた時、キャッシュフロー計算書の重要性と、B/S&P/Lのと違いが腑に落ちた気がします。「企業は赤字でも倒産しない」というのは、改めて言われてみると知らなかった(というか気付かなかった)人も多いのではないでしょうか?

正味現在価値

これは考え方はそれほどややこしくないのですが、計算がややこしい・・・。少なくとも完璧に理解しておかないと、ややこしい計算に気を取られ、ミスを連発してしまいます。

要は、「未来の100万円は現在いくらか?」っていうことですよね。

私からすると、今100万円もらったらすぐ使っちゃうし、この低金利の時代に銀行に預けても全然増えないので、「数年後に100万円もらえる権利」の方が嬉しかったりするんですけどね(笑)

私が行った勉強法

テキストをノートにまとめる

本当に無意味なのでやめてください(笑)こんなノートを作っていました。

書いて自己満足。勉強した気分。でも理解は進みません。

ひたすら問題集

ひたすらTACスピード問題集をやりました。上にも書いていますが、スピ問は合計16時間を費やしています。

ただ、私は簿記2級を持っていましたのでこの時間で済んでいますが、簿記の知識がない方は、この科目にもっと時間を割いた方がいいと思います。

また、簿記2級を持っている方も、キャッシュフロー計算書は初めてだと思います。この分野は二次試験でもとても重要です。集中的に学習することをお勧めします。

最後は公式の暗記

理想は「考え方を理解しているため、公式を暗記しなくても導き出せる」ですが、問題を解く時間もかかってしまいますし、理解が怪しい分野も出てくると思います。そういうところは諦めて直前に暗記が効果的です。

私はそのために暗記カードを作っていました。

ただし、闇雲に公式を暗記カードに書き写しても意味がありません。少なくとも、

  • 暗記が必要ない公式を特定する
  • 逆に、暗記が必要な公式を特定する
  • 暗記が必要な公式は、公式を暗記すれば問題を解ける状態までは持っていく

という状態があって初めて暗記が役立ちます。「暗記カードの作成は最後の最後」です。

私が作った暗記カードです。暗記が必要な公式はそれぞれ違うと思いますので、自分だけの暗記カードを作ればよいと思います。「暗記カードは必要ない」が理想ですけどね。

最後に

財務・会計に苦労される方は多いと思います。また、二次試験では事例Ⅳ(平成30年度の問題は凄かった!)が待ち構えています。

私もアドバイスできることはさせていただきますので、ツイッターでメッセージお待ちしています。

あ、その際はぜひシェアをお願いします(笑)

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