こんにちは。まっころです。
今回は、私が各事例を分析した資料と、分析を通じて作成したファイナルペーパーを公開したいと思います。
ここでは事例Ⅱの分析と、ファイナルペーパーを公開します。事例Ⅰ・Ⅲ・Ⅳは以下に掲載しています。
問われる分野の分析
※分析は、平成25〜29年の5年分の過去問を元に行っています。
※出題回数ではなく、配点の割合でグラフ化しています。
※分類はいろいろな考え方があると思います。この分け方はあくまで私の考えです。
事例Ⅱは得意という人も多いのではないでしょうか。身近な業種が選ばれることも多く、日ごろの経験が活かしやすい事例かもしれません。
しかし、だからこそ注意が必要です。与件文・設問の内容に沿わない「独りよがりの解答」になりがちです。
あっと驚くプロモーション戦略は必要ありません。「与件文に素直に」を心掛ける必要があると思います。
プロモーション戦略(全体の26%)
事例Ⅱで最も多く問われるのは、4Pの内の1つ「プロモーション」で、全体の26%を占めます。
プロモーションは、
- イベントや即売会といった「リアル店舗のプロモーション」
- ホームページやSNSをといった「WEBを活用したプロモーション」
に分けられます。
この設問は、圧倒的に「助言」が多いです。「どのようなプロモーションを行ったら良いか助言する」は必ず出ると思ってよいと思います。
リアル店舗では「接客等の人の力を活用」「口コミ誘発」、WEBでは「双方向(SNSや掲示板)」といったキーワードが重要になると思います。
また、どちらも「ターゲットセグメンテーション」「顧客データベース」が非常に重要で、「大手には手が出しにくいニッチなターゲットを狙う」「大手には真似できないような、狭くて深い顧客データベースの活用」などを書きたいところです。(もちろん与件文にあれば、です)
この辺りは、出題者である邦彦岩崎さんの「小が大を超えるマーケティングの法則」を読むといいと思います。二次試験まで時間が無い中でも、さわりだけでも読んでおくと良いです。とても参考になります。
ターゲットセグメンテーション(全体の17%)
「ターゲットセグメンテーション」は、事例Ⅱを通じて最も重要な考え方です。純粋に問われる設問も17%と多いですが、全ての設問に対して「誰に」は必ず意識して解答しなければなりません。
「ターゲットを意識しない解答はあり得ない」と言っても大げさではないと思います。試験が始まったら問題用紙の余白に「ターゲットを意識」と大きく書きましょう。
ターゲットセグメンテーションと言えば、「ジオ」「デモ」「サイコ」の3つですが、最も重要なのが「サイコグラフィック」です。
小規模小売業・サービス業にとって、ジオグラフィック・デモグラフィックでは大手と差別化できません。顧客の好み・嗜好を深く把握できる小規模事業者は、サイコグラフィックで戦うしかないのです。
上でもお勧めしている「小が大を超えるマーケティングの法則」を読むと、その辺りが理解できると思います。事例Ⅱで「規模の経済の追求」とか「ビッグデータの活用」とか書いたら多分マジで0点ですからね(笑)
製品戦略(全体の16%)
製品戦略も、ターゲットを意識する必要があります。あくまで、ニッチなターゲットに、高付加価値な製品・サービスを提供しなければなりません。独りよがり解答になりやすい設問なので注意が必要だと思います。
基本は既存商品・サービスと既存市場の組み合わせで解答するケースがほとんどだと思います。ということは、全て答えは与件文にあるということですね。
例外もあるかもしれませんが、あっと驚く新商品・サービスの提案は必要ありません。「与件文の組み合わせで書けたら勝ち」です。
WEBマーケティング(全体の15%)
WEBマーケティングのキーワードは「双方向」です。ふぞろいでは「SNS」「掲示板」「メルマガ」というワードを使った解答が高得点を取っていましたね。
ただ、掲示板ってちょっと古いですよね。平成30年度の設問でも「インスタ映え」を狙う設問が出ましたし、今後「掲示板」で点数が取れるのか、ちょっと微妙かもしれません。
ただここも、いきなりとんでもない最先端の手法を書かないよう、注意が必要ですね。
SWOT(全体の8%)
SWOT分析の設問も出ますが、事例ⅠやⅢ程ではないですね。割合としては8%ほどだと思います。易しい問題であることも多く、むしろ絶対落とさないようにしないといけないですね。
対策
事例Ⅱは「独りよがりの解答を書かない」、これに尽きますね。
事例Ⅱは与件文の抜き出しで書ける設問が多いです。「答えは全て与件文にある」を心掛けると良いと思います。
あとは、「事例企業が中小企業であることを忘れない」ですね。事例Ⅱの事例企業は、全事例を通じて最も小規模であることも多いです。新商品・新サービスを行うにしても、「大きな投資」「多くの従業員の採用」が必要なことは、注意が必要だと思います。
キーワードは「Small is Better」(邦彦岩崎さんの「小が大を超えるマーケティングの法則」に出てきます)です。
ファイナルペーパー
私が作成した事例Ⅱのファイナルペーパーです。参考になれば幸いです。
ファイナルペーパー事例Ⅱ※別ウィンドウでPDFファイルが開きます。